いぬとねこのいるせいかつ

眠れない夜の頭の中を可視化

すきなひとのはなし 終

好きな人なのか、好きだった人なのか分からない人に連絡をして、新婚生活どう?と鎌をかけました。半分認めてほしいような、半分否定してほしいようなそんな気持ちで。返ってくるまでの恋のトキメキではない胸の疼きを持て余している時間が空しかった。

 

返事は、なぜ知っているのか?という問いでした。なぜだろうね、不思議だね。なぜ知らないと思ったの?

問いに問いで返してきたことになぜか悲しくなって、全部ぶちまけてしまおうか、当たり障りのない理由や自分へのデメリットなんか考えずに素直に吐き出してしまおうか。そう思いました。でもそれじゃ迷惑をかけてしまう人の数が多すぎる。私は臆病で現実主義者なので結局誰のことも傷つけられませんでした。自分をえぐったほうがはるかに優しくて尊いと思いました。こんなところにさらけ出している時点でそれはもう本来の意味を成さなくなってしまったけれど。

 

結局は人から聞いたのと勘だよ、なんて当たり障りのない返事をして、新婚生活はどうか?に対する答えが返ってきたのはそのあと。

「女の勘はすごいな、楽しいよ」

女の勘、という言葉にどうにも苦しくなりました。彼は私を女だと認識していたんだと思って、そんな当たり前のことに泣けました。極端な話、彼に人間というカテゴライズで見られているのだと思っていたから。そんな意味はないのは分かっていてもこんなことを考えてしまう面倒な人間。そして女であるということはときにひどく苦しいことなのに、好きな人にならそう思われたかった自分の浅ましさにも泣けました。ねえ好きだった人、好きな相手にしか女の勘は働かないよ。

新婚生活が楽しいだなんてそんな1+1=2みたいなことはどうでもよかった。ただ打ちひしがれたかっただけです。分かっていることを再確認しただけです。

 

今じゃすっかりこうやってポエムというエフェクトをかけてキーボードをぱちぱち叩いているけれど、実際はメンがブレした。

頼ることしかできないのにそれが下手くそで、なにも言われずとも(ああめんどくさがられている)と思う。でも頼らないことはできなくて、あるときにいきなり拒絶してしまう。あなたに頼る私が嫌です、なんて言って。きっと返してほしい言葉は「迷惑じゃないよ、頼ってよ」

実際はそういう言葉をもらっても意固地になって「もういいです、ごめんなさい」ってなるし、突き放されたらなんであんなこと言ってしまったんだろうってまた病むし。

人になるだけ頼らずに生きていこう、と毎度毎度思うのです。おもうだけ。一生同じことの繰り返しなのかな、と思ってしまう。メンブレはする、自分で感情の処理ができない、だから手伝ってもらう。普通に感情の処理の仕方を学べよ、って話ですよね、わかります。衝動的な自分になっていることは自覚できるのにそれをコントロールできない自分が嫌です。

 

 

タイトルにもあるように、もう彼の話を書くのは終わり。次に好きな人ってワードがでてくるのは違う人の話です。サヨウナラ私の恋心